大和言葉は英語で説明すると?翻訳例5選もご紹介
大和言葉は日本独自の価値観や文化を反映していて、深い意味と魅力をもった言葉です。
その絶妙で繊細な意味をもつ大和言葉を英語で説明するために翻訳すると、どのような表現になるのでしょうか?
そして、そもそも「大和言葉」自体を英語で何というのか、この記事で探っていきます。
スポンサーリンク
目次
「大和言葉」を英語で説明すると?
「大和言葉」という単語そのものを英語で説明するために翻訳すると、さまざまな表現があります。ここにいくつかの例を挙げてみましょう。
ここに例をいくつかご紹介します。
- classical Japanese(classical:古典的な)
- ancient Japanese(ancient:古代の)
- primordial Japanese(primordial:原始的な)
- native Japanese words(native:その土地の・天然の)
- yamato kotoba
- yamato words
- wago
これらの表現は、「Japanese」という単語の前に、古さや伝統を示す単語を加えることで、「昔からある日本語」という意味合いを持たせています。
また、「Japanese」を使わずに直接「大和(やまと)」という言葉を用いたり、大和言葉の別称として用いられる「和語」をアルファベットに直訳する表現もあります。
ただし、これらの表現を使っても、英語で「大和言葉」という概念を完全に説明することは難しく、何かしらの状態を説明するための単語を用いて、長々と表現するしか手段はないようです。
言葉の背景や文化的な意味合いを含めるには、複数の言葉や文章を使って説明する必要がありそうです。
※学術的には「大和言葉」と「和語」は違うものだという説もあります。
スポンサーリンク
いろんな大和言葉を英語に翻訳すると?
ここから、いくつかの大和言葉を例として、その英語に翻訳したときの表現についてご紹介していきます。
※ここでご紹介する表現は当サイトが独自に導いたものであり、学術的に提唱されているわけではないことにご留意ください。
おもてなし
thoughtful hospitality
「おもてなし」は単に「hospitality」と訳されることが多いですが、その意味を完全に説明するには物足りない場合があります。
確かに、「hospitality」には「手厚い対応・もてなし」のような意味がありますが、それだけでは「おもてなし」の本当の意味を表現しきれません。
大和言葉の「おもてなし」には、サービス内容の良さだけではなく、相手への心からの配慮や思いやりが含まれています。
そこで、心のこもった配慮を表す「thoughtful」を組み合わせることで、本当の意味の「おもてなし」を表現できると言えます。
単に「hospitality」よりも相手への心からの思いやりや配慮を強調した表現となっており、大和言葉の「おもてなし」の本質をよりよく表現することができるでしょう。
そこはかとない
- somehow(どういうわけか)
- vaguely(ぼんやりと)
- faint 〇〇(かすかな〇〇)
- sublte 〇〇(微妙な〇〇)
「そこはかとない」は「なんとなくはっきりしない」「どことなく曖昧な」という表現ですが、そもそもの意味が曖昧でぼんやりとしています。
そのため英語に翻訳すると、その状況に合わせて様々な単語に置き換えることになります。
対応する英単語はいずれも「曖昧な」というニュアンスをもつ言葉ですが、どれを用いても「そこはかとない」という言葉がもつ “繊細さ” を説明するには不十分だといえるでしょう。
「そこはかとない」という大和言葉には、曖昧さを伝えるだけではない、その言葉の美しい響きがもつ風情があるからです。
奥ゆかしい
- modest(謙虚な)
- elegant(上品な)
- graceful(優美な)
「奥ゆかしい」は「その人の品性や心配りが魅力的で、心が惹かれる様子」を表す大和言葉です。
かなり簡潔にまとめてしまえば「謙虚」「上品」「優美」などとなり、上記に示した英単語に翻訳できるでしょう。
しかし、繊細な深い意味合いをもつ「奥ゆかしい」を1単語で説明することはほぼ不可能です。
実際には「modest」「elegant」「graceful」すべてを足し合わせた状態であると言えます。
スポンサーリンク
たおやか
- delicate(繊細な)
- graceful(優美な)
- slender(ほっそりとした)
「たおやか」は「奥ゆかしい」と少し似ていますが、「美しく優雅で上品な」という意味合いがあります。
やはり1単語に英訳することは難しく、「delicate」や「graceful」を足し合わせたような状態であると言えるでしょう。
また、「たおやか」は体型について言及する表現ではないものの、”女性のか細さ” をニュアンスを説明するには「slender」も候補として挙げられます。
ひとかたならぬ
- extraordinary(並外れた)
- remarkable(著しい)
- greatly(おおいに)
- very much(とても)
「ひとかたならぬ」は、「その程度が甚だしい様子」を表す大和言葉です。
上記に示した英訳では、意味合いを伝えるには十分であるものの、「ひとかたならぬ」がもつ “心から思っている” というニュアンスは説明しきれません。
意味を完全に再現することは難しいものの、文脈全体を通した丁寧な言葉選びや、会話の場合は口調やしぐさも駆使することで、「ひとかたならぬ」とあなたが感じていることを伝えられるでしょう。
スポンサーリンク
大和言葉を英語に翻訳するのは難しい
ここまでご紹介してきた大和言葉の英訳例をご覧いただいて分かるように、大和言葉を英語に翻訳することはとても難しいです。
大和言葉は細かいニュアンスを含めて1つの表現になっており、英語で表現する場合は、その絶妙な意味合いを説明するための単語数を増やすしか方法がありません。
大和言葉を英語に翻訳する際には、相手に完全に正確なニュアンスを説明することが難しいという前提のもと、慎重に言葉選びをする必要があるでしょう。
そのためには、英単語のボキャブラリを増やし、表現の幅を広げておくことが欠かせません。
スポンサーリンク
大和言葉は英語で翻訳しきれないほど繊細
大和言葉がもつ風合いや感覚は、あまりに繊細であるため、英語に完全に翻訳することは難しいです。
英語で説明する際には、相手に正確なニュアンスを伝えるために努力することが重要ですが、言葉の持つ可能性と限界を常に意識しておくことも重要です。
英語に翻訳するという過程を通して、私たちはあらためて大和言葉の唯一無二の美しさを再認識することができます。